普通マンホールは下水やそのた様々な菅にアクセスするための穴であり、いうまでもなく地中で現役活動している。ところが、かつてはマンホールであった物体、即ちマンホールの化石と言うべきものを発見したので報告したい。
写真左は、鉄蓋および地下構造体の上部(コンクリートスラブ)である。道路脇に放置してあった。入り口はせまく、内部は広がっている構造が分かる。なお鉄蓋は信頼のブランド長谷川鋳工所製の菱形網目模様。まだ綺麗な蓋である。異常があるようには見えないが、何らかの不具合があったのだろうか。
この化石は、一般の化石であれば恐竜の骨に相当する実物化石といえよう。
写真右は、路上に残った蓋の跡である。小型の、おそらく仕切弁などの蓋があった場所を、不要になったため取り外し埋め立てたが痕跡が陥没して残った様子である。蝶番部分がはみ出した、ホタテ型の蓋の外観が鮮明である。
この化石は、一般の化石であれば足跡などに相当する生痕化石といえよう。
このように、マンホールの化石というものも存在することが分かったので、今後注視していきたい。
普通のマンホーラー(それ自体が普通の人から若干逸脱しているような気がするがw)は、主にデザインマンホールに興味があるようだが、どうやら自分はもっと地味なJIS模様の鉄蓋や仕切弁などの小さい物、さらには下部構造体や今回あげたような化石などの、非常にマニアックな方へ向かっているらしい.
さらに上下水道にも関心が向いてきている。どうしようw
蛇足:マンホール記事で使う用語について
マンホール関係の記事を書き始めてから、これまでは特にことわらずに「マンホール」と書いてきた。が、実際に写真を撮って載せているのは「マンホールの蓋」である。マンホールとはすなわち人が入る穴であり、日本語では人孔とも訳されるくらいで穴の構造部分が本体なのであって、蓋はあくまで一つの部分に過ぎない。とはいえ興味が有るのは目に見える蓋の部分が主であり、正確に言うなら鉄蓋とかマンホールの蓋とかいうべきであったが、今まではとりあえず分かりやすくマンホールと書いていた。また、マンホールの蓋愛好家(マンホーラー)の間でも、一般的に「マンホール」といえば地下構造体は無視して蓋のことを第一に指しているようである。
今後は本blogでマンホール類(ハンドホールなども含む)の蓋を指すときには基本的に「鉄蓋」と書こうと思う。ただし記事のタグは分りやすさのために「マンホール」のままとし、またコンクリートの蓋やマンホールの構造に付いて書くときはその都度そのように書くように心がけたい。
なお、本blogで取り扱う鉄蓋は、「路上に設置された地下構造体および設備にアクセスするための、鋳鉄製を中心とした素材で出来た蓋」ととりあえず定義する。側溝の溝蓋(グレーチング)やコンクリート製の蓋は基本的には扱わない(文字や図案が打刻されているものは扱う)。
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